パヴァン王のもてなしを受け、城を後にする。
ヤンガスの言葉どおり、南のパルミドに向け出発。
親父は世界地図を開かない。
「南やろ。南にどんどん進んだらええに決まっとるんや!」
進行方向はバカ正直すぎるくらいに南を指している。
湖畔の宿とは反対側の森の方を通っているけど、まぁいいか。
しかし森を抜ける途中、キメラの炎でまたもククールが棺桶に変身。
「こいつなんやねん! ククレ弱すぎや!」
「ククレって誰やねん……」
「ククレカレーのククレや。覚えやすいやろ」
分かった、それでいいよ。もう何も言うまい。
「わしは戻らへんぞ! 行けるとこまで行くんや!」
やたら強気だ。親父って昔もこんなプレイスタイルだったっけ?
しばらく進み、街道に乗る。
(左に格闘場が見えてるんだけどなぁ)と思いつつも放置。
親父も調べる気はなさそうだ。見えてないのかも。
どうにか3人でパルミドに到着。
情報屋を探すべく、パルミドの探索を開始する。
「ここは最初は迷うと思うけど、頑張ってな」と俺。
親父の街の回り方は、だいぶ上手になってきた。
街の外観を歩くのはまだ苦手のようだが、
建物の中では、タンスも壺もほぼ見逃さずに調べている。
宿の二階の離れで占い師のお姉さんに占ってもらっている。
『探し物はここにはない』という結果に、
「ここにはないねんな、ふむぅ」と頷いた。
すごく素直に受け取っている。どう見てもインチキに見えるのだが。
武器防具関連は品揃えを見たものの、後ほどということでスルー。
物乞い通りの酒場に行き、
「この奥が闇商人の店なんやろ。でも行かれへんなぁ」と困っている。
あなたはいつも、少しだけ先走っていると思うよ親父殿。
「まずは情報屋を探すんやなかったっけ?」と軌道修正してやる。
自力で情報屋を探し当て、トロデの居る酒場へと戻る。
馬姫さまがさらわれ、探し回ることに。
「また歩き回らなあかんのか……」
ひどく億劫そうなので、街の地図を開くように言った。
親父がこれまで探索したルートをなぞり、
「この左下の方はまだ一度も行ってないぞ」と教える。
「ほんまやな。ようしわかった! ちょっとだけ休憩や。
お前、その左下の辺の手前まで行ってくれ」
俺がコントローラーを握り、カジノの扉の手前まで走っていく。
「ふむ、入ってくれ、そこ」
画面が切り替わってから、「カジノやね」と俺。
「一回だけやってみてくれ」と言うので、
俺はコインを10枚だけ買って、スロットを2回やった。当然外れた。
「ちょっと貸してみ。もう一回や」
今度は親父がコインを20枚買った。この時点で所持金714まで減る。
さっきとは違う台に行き、4回のチャレンジ。敗退。
「もう一回やるわ」
35枚のコインを購入。所持金14G。
7回のチャレンジ、全てスッた。
「馬姫さまを探しとんのに、何をやっとんやわしは……」
分かっててやってたのね。
「お前のせいやぞ!」と言い出す。
「なんでやねん」
「お前がカジノなんかに入るから、わしが釣られてもうたんやないか!」
やってみてくれと言ったのは親父だろうがー。
その後自分で2回もコイン買っといて、今さら何を。
「すっからかんになってもうた……武器も防具もまだ買ってないのに」
肩を落とし、馬姫さまの捜索に戻る。