最 終 決 戦


レティスはラプソーンの所へ行く前に回復してくれた。
「なんや。宿代ムダにしたわ」 ケチだ。ケチがここにいる。
レティスの背に乗り、ラプソーンの元へ。
「おぉっ、乗っとるな! カッコええな!」

VS暗黒神ラプソーン戦(祈る編)。
「ドラゴンボールにもこんな敵おったなぁ」
居たっけ? 俺は思い出せなかった。誰だろう。
「これ、たたかうんか!?」 俺は無言。
「あっ、ちゃうわ、道具や」
最初の2ターン、親父は祈った。
3ターン目、ゼシカがHPやばかったのに、また祈る。
4ターン目、また祈ろうとしている。
「回復せんでええんか?」と俺。
「だって、祈らなあかんのやろ」
「それはそうやけど、回復するのは自由やで」
「えぇぇ!? そうなん!?」
どうやら親父は、
連続ターンで祈り続けなければならないのだと思っていたようだ。
そりゃいくらなんでも無茶だよ親父。

アーサーはベホマズン、他は『祈る』でターン開始。
ターン終了後、『祈りのパワーが足りない!』とメッセージが。
「なんで!?」
4人同時に祈らんとあかんねんで」
「お前ーー! 最初に言え! ダボー!
すごい勢いで怒鳴られた。俺はニヤニヤ。
いいじゃないか、1ターンくらい。強いんだろ親父。
4時間のメタル狩りの効果はすさまじいものがあったようだ。
ピンチらしいピンチも訪れない。誰も死なない。
杖の玉攻撃を2回同キャラに当てられても、ピンピンしている。
とうとう7回祈りきり、最後の賢者が姿を現した。

画面が切り替わる。
「ふふふ、これは勝ったんちゃう?」
親父はコントローラーを置いてしまった。まだだよ親父。
ラプソーンの闇の結界が破られる。
賢者が言う。『私達にできるのはここまでです』
「なんや、やっぱりそうか。こっからもう一回戦うんやな!!」
ラプソーンの台詞が終わり、いざ、最終決戦へ!

VS暗黒神ラプソーン戦。
「なんかカッコええな! 盛り上がるな!」
おぉ、良い感想だ。
戦法は、基本的には今までどおり。
アーサーは覚えたばかりのギガブレイクを連発。
ヤンガスは烈風獣神斬を選んでいる。
ククールはバイキルトをかけたあとは、ベホマラーで固定。
ゼシカはバイキルト、フバーハ、ルーンスタッフ。
俺はフバーハかけろとは言わなかったのだが、
炎を吐かれた次のターンで親父は自分でかけていた。
成長したなぁ、ホント
途中、すべての魔力を解放する攻撃でピンチに。200ダメージ越えだ。
しかし次ターンのラプソーンの攻撃はぬるく、立て直しに成功。
いてつく波動が全然来ないので、戦力強化はばっちりだ。
「セシカ別にすることないなぁ。どうしよかな」
イオナズンでも唱えるのかと思ったら、ハッスルダンスを選んでいる。
「念の為や、これしとくかぁ」
これ以降、ゼシカはレティスの翼上でひたすら踊りまくる人となった。
攻撃は相変わらずで、アーサーとヤンガスで叩きまくる。
「やっぱり、4時間がきいとるな。
あのまま行ってたら死んでるで、これは」
レベル50過ぎだもんな……。まさかこんなに上げるとは思わなかったよ俺は。
トドメを刺したのはヤンガス、烈風獣神斬だった。
「いよっしゃぁーー!!」

「どうせまた変身するんやろ!」
今度は親父はコントローラーを離さずしっかり握っている。
ラプソーンが消えるエフェクトと共に、画面は真っ白に。
音楽が平和な風に変わり、
画面はレティスが飛ぶ姿に。その背にはアーサー達が乗っている。
「えっ? 終わり? あれでやっつけたことになるんか?」
親父が拍子抜けしているのとは裏腹に、画面のアーサー達は喜びで一杯だ。


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