最終決戦準備


昼過ぎに親父が帰宅したのでびっくりした。
仕事が思ってたより早めに片付いたらしい。
「時間が一杯あるからな! 今日はレベルアップするぞ!」

川沿いの教会から再開。
メタル狩りをするというので、はやぶさの剣を教えてあげる。
カジノでアーサーとククールに装備した。
「よっしゃ、あそこに行ってくれ」
俺にコントローラーを渡してくる。

スライム丘に到着。
始めのうちは、俺もそばに張り付いて眺めていた。
やり出して30分ほど経った頃、
はぐれメタルがしあわせのくつを落とした。
「うおっ、これええんちゃうんか! そやろ!?」
俺は衝撃。思わずセレクト押させて、今まで倒した匹数確認させた。
12匹。恐ろしいよ親父。
親父は靴をゼシカに履かせてあげた。
レアアイテム入手でご満悦だ。

レベル上げばかり見ているのもつまらないので、
俺は席を外し、ちょくちょく覗きに行くことにする。
見に行く度にレベルが上がっている。
「キングメタル○匹倒したで!」と毎回嬉しそうに言ってくる。
これじゃあラプ戦は楽勝ムードだなぁ。

またしばらくして覗きに行くと、
親父は立ち止まったまま口笛を吹いている。戦法を変えたようだ。
「ここすごいねん! メタルばっかり出てくるねん!」
それは気のせいだろう。そう思いたい。
「ここを一歩も動いたらあかんねんで。
動かさずに、口笛を吹くんや。わしの見つけたマイポイントやで」
メタルキング2匹が出てきた。
「ホラな! お前も覚えときや! ここは素晴らしいで!」
聞けば、親父はあれから一度も宿に戻ってないらしい。
戻ると次に来る時に場所が分からないから、というのももちろんだが、
それ以上に、ここを動くと『今の良い流れ』が変わってしまうから、らしい。
ヤンガスのMPは、魔法の聖水で回復しているそうだ。
しかし、いつまでやるんだろう。

結局親父は約4時間もの間、メタル狩りを続けた。
その間、俺はウェイター状態。
俺が自室にこもっていると、遠くから声がするのだ。
「コーヒーもう一杯!」
俺はやかんで湯を沸かし、レギュラーコーヒーを淹れてやる。
「ご苦労。お前の淹れたやつはなかなか美味いぞ」
そりゃどうもおおきに!ヽ(`Д´)ノ

「あいつ倒しに行くぞー!」
その声で、俺は居間へ。
アーサーのレベルは、53にもなっていた。
「こんだけあったら、向こうの攻撃にも十分耐えられるやろ!」
ほんと、十分過ぎるよ親父。
親父は嬉しそうに自慢してくる。
「最初39やったんやで。短時間で一気にレベルアップや。すごいで!」
もう分かったから。

すぐにラプソーン戦かと思ったら、前準備をするという。
「魔法の聖水を買いたいねん。どこにある?」
だから俺を呼んだのか。三角谷だと教えてあげる。
そんなもの買わなくたって勝てるよ、と思うが口には出さない。
世界樹の葉も買いに行った。
はやぶさの剣やムチなどを外し、元々の装備に戻す。
最後に宿泊、さぁ、レティスの元へ。


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